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2005.02.28

報道:和平を妨げるもの

Posted by:N.C

イスラエルのテルアビブで、パレスチナ人が爆弾を炸裂させ4人の方が亡くなり50人以上の方が負傷したという痛ましい事件が大きく報道されています。

もちろんそれは、大きく報道されてしかるべき事件だとは思うのですが、一方でイスラエルによるパレスチナ人への攻撃が同じように扱われていないことや「和平の行方はパレスチナ人次第」というイスラエル政府側の宣伝通りの報道の在り方には憤りを覚えます。

P-navi infoによると「11月1日に起きた前回の自爆攻撃から、今回の自爆攻撃の間、殺されたパレスチナ人は170人」。今回の「和平/停戦」の交渉が始まってからも、イスラエルによって何人ものパレスチナ人が殺され、土地が破壊・没収され、新たな入植地の建設が発表され、夥しい数の人が逮捕され、隔離壁の建設も進み、チェックポイントによって移動の自由も制限され続けるなど占領による抑圧政策はなんら変わっていません。

なのに、それは「和平を妨げるもの」として報道されることはほとんどなく、イスラエル人が亡くなった途端パレスチナ人によって和平が妨げられたとして報道されます。これではまるで、イスラエルが平穏でありさえすればパレスチナ人のことなど知ったことではないと言うに等しい事態です。それは、そう意図するしないに関わりなく。

こういった報道の在り方もまた、「和平を妨げるもの」だと思います。

P-navi infoより関連記事:

パレスチナで毎日どんなことが起きているかは、IMEMC の 「News Flash」というコーナーをご覧下さい。

いまざっと見ただけでも、ヨルダン川西岸地区のヘブロンでは、イスラエル人入植者が農民を襲撃し、住民は逮捕され、1ヵ月で1760本の木が伐り倒されるなどということが起こっているようです。

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