パレスチナ情報センター

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2006.06.22

「誤爆」と称する殺戮が止まらない――毎日でるガザの死傷者(幼児も多く含む)

Posted by:情報センター・スタッフ

 ここの情報センター・Hot Topicsでも、このところのガザ空爆による多数の民間人死傷者についてはレポートしてきたが、一度に10人前後の死傷者を立て続けに出してもなお、イスラエル軍は空爆による暗殺作戦を止めておらず、あいかわらず「標的」とされた活動家の数倍にのぼる民間人犠牲者を出しつづけている。

 20日には、暗殺の「失敗」によって、3人の子どもを含む5人の無関係なパレスチナ人らが殺害され、約15人が負傷した。夕刻、通りはまだ交通量も多く、子どもたちも外で遊んでいるところに戦闘機からミサイルが飛ばされた。これがどのような結果を生むかは、作戦実行者たちははじめからよく分かっていたはずだ。これが、「巻き添え事故」ではないことは、 「暗殺作戦」の真の意図は? を参照のこと。

 さらにその翌21日には、ガザ南部において、イスラエル空軍によるミサイル攻撃があり、2人(うち1人は臨月近くの妊婦であり、「3人」と言うべきか)が殺され、14人が負傷した。すべて民間人で、夕食のために近所の親戚たちが集まったところであったため、犠牲者全員が親族であった。負傷者のうち、3人の乳幼児/子どもが重体となっている(一部のネットニュースでは集中治療室に寝かされている乳児の写真もあった)。
 イスラエル軍は「人民抵抗委員会」の活動家の運転するジープを狙っていたとみられるが、ミサイルが逸れて民家を直撃した。軍のスポークスマンは「遺憾であるが、たんなるミスであり意図はない」とのコメントを出したが、20・21日と立て続けに、「標的」を外して無関係のパレスチナ人ばかりを多数殺傷したのは、繰り返すが、「偶然」では決してない。

 ついでながら、ペレツ国防大臣は、同日、ガザ地区からイスラエルへの労働許可証を3000人分追加で発行すると発表をした。これは、ガザ地区の失業状態から見ればなんの経済効果にもならない数字であり、あからさまなな「ガス抜き」だ。

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