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2008.10.02

雑誌『インパクション』でイスラエル特集/『世界』にも重要論文

Posted by:早尾貴紀

 『インパクション』165号(2008年)で、特集「21世紀のアパルトヘイト国家 イスラエル」が組まれました。

〈目次〉
 古居みずえ「現在がナクバだ――封鎖されたガザで何が起きているか」
 岡真理「アパルトヘイトに抗して――共感共苦の回路をいかに開くか」
 細見和之「機微に触れ、機微を断ち切る――ワルシャワ・ゲットーとガザ」
 役重善洋「瓦解する「中東和平」とアパルトヘイト国家イスラエルの行方」
 白神小鈴「国民の歴史に亀裂を穿つ――イスラエルのNGO「ゾフロット」の活動」
 奥山眞知「シオニズムを支える意識――「被害者」としての記憶の再生産と「加害者性」の対自化の脆弱性」
 金城美幸「上と下、二つに分かれたエルサレム」
 早尾貴紀「パレスチナ/イスラエルにおける民族共存の(不)可能性――ムハマンド・バクリ監督『あなたが去ってから』をとおして考える」

 これまで「パレスチナ特集」というのは、いくつかの雑誌で組まれていますが、「パレスチナ問題」というのはパレスチナが問題なのではなくて、パレスチナの地に差別と占領をもちこんだイスラエル国家の問題なのですから、「イスラエル問題」と言うべきです。
 ということで、「イスラエル」を焦点化した本特集、ぜひお読みください。

【附記1】:スタッフ・ノート 「パレスチナ/イスラエルにおける二民族共存の挫折の歴史」 は、この特集のなかの拙稿と相補関係にある文章です。合わせて読んでください。

【附記2】:『世界』の10月号にも、重要なルポが掲載されています。
 ・小田切拓「「和平」プロセスが、平和を遠ざける――パレスチナとは何処で、イスラエルとは何処か?」
 オスロ合意から、現在の混乱までを、全体的に読み解き分析した記事です。ガザ地区の監獄化や、西岸地区の「平和と繁栄の回廊構想」の欺瞞などまで論及しています。
 併せてご一読を。

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