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2008.11.21

イスラエル、人種差別問題会議「ダーバン2」ボイコット正式決定

Posted by:情報センター・スタッフ

 イスラエル政府は、2009年4月に国連で開催される人種差別問題についての国際会議「ダーバン2」をボイコットすることを、正式決定した。20日付けハアレツ紙が報じた。

 最初のダーバン・世界人種主義・差別撤廃会議は、2001年に南アフリカのダーバンで開催された。そのときのダーバン宣言などの成果は、ヒューライツ大阪の 「ダーバン2001フォローアップ」 に詳しい。

 そしてその二回目として開催される「ダーバン2」については、リヴニ外相は、すでに今年の2月から、ボイコットを示唆してきたし、4月にはハアレツ紙に、「イスラエルとアメリカがボイコットの方針を決めた」と報じられていた。
 イスラエルのボイコットの理由は、もちろん、シオニズムが人種主義であるといったことが議題となるからだ。

 イスラルはつねに、シオニズム批判をそのまま「反ユダヤ主義」にスライドさせて反論しているが、今度の「ダーバン2」は、ホロコースト記念日に合わせて企画されているという。ヨーロッパにおける反ユダヤ主義への懸念なども議題にのぼることは確実だ。
 しかしそれでもなお、イスラエルはシオニズムや占領が、国際会議で問題視されることは受け入れない。
 加えて、20日の報道では、アメリカのみならず、イギリス、フランス、オランダ、カナダが、イスラエルに同調し、シオニズムやパレスチナ問題が議題に入るならば会議を欠席するということを示唆しているという。
 こうした欧米大国のイスラエル支持が、占領やシオニズム的人種差別を具体的に支えているということが、むしろ如実に示されていると言うべきか。

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