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2009.01.10

ガザ情報5

Posted by:情報センター・スタッフ

1月10日午前0時現在、イスラエル軍のガザへの攻撃によって殺害された人は800人に近づこうとしている。負傷者は3000人を超え、そのうち重体の人が約500人との情報が流れている。混乱の中、現地ではもはや被害状況を正確に把握するのも困難となっており、実際には、さらに多くの犠牲者が出ている可能性もある。

1月9日、すでに800人近くの人が殺された後になってようやく国連安保理がガザ地区即時停戦決議案を採択した。これまで一貫してイスラエルのガザでの殺戮を擁護してきた米国は、国際的な孤立を恐れてか、滅多にないことに拒否権を発動せず、かといって賛成するのでもなく、棄権した。米国の圧力により、決議案にはイスラエル軍の撤退期限や、イスラエルの攻撃に対する非難は盛り込まれておらず、その効力には疑問があるとされている。停戦決議採択後も、イスラエル軍による攻撃は続いている。

【ここ数日の主な事件】

1月6日、イスラエル軍は、避難所となっていた国連運営の学校を砲撃し、約40人を殺害した。この学校には、イスラエル軍の呼びかけに応じて自宅を出て避難していた住民が多数おり、また、国連はイスラエル軍に対し、学校が避難所になっていることを伝えていた。学校への攻撃後、即座にイスラエル政府は、学校から攻撃があったため攻撃したと、いつものようにすべては自衛のためとの犯行声明を出したが、その後、いつものようにその言い訳がうそであったことがばれると、イスラエルもそれを認めた。次にイスラエルは、これもまたいつものように、あれは「誤爆」であった、悪気はなかったと言い始めたが、他の場所でも、避難を呼びかけ人々を集めた上で避難所を攻撃するという恐るべき手口を実行している。

さきほどから流れている報道では、イスラエル軍はガザ市のゼイトゥン地区で住民110人を1軒の建物に誘導し、建物内部にとどまるよう指示を与えた上でその建物を繰り返し砲撃し、約30人を殺害したとのこと。閉じ込められていた住民の約半数が子供だったという(国連人道問題調整事務所/OCHAによる発表)。

1月8日、イスラエル軍は、国際社会の圧力に屈した末に、「人道支援のため」と自己宣伝して隔日3時間だけ攻撃停止することを宣言したが、その停戦の間に援助物資を輸送していた国連のトラックの車列を戦車で砲撃し運転手1人を殺害、2人を負傷させた(死者2人との情報もあり)。さらに、同じく「人道支援のための3時間」の間に、国連職員の遺体の回収にあたっていた国連の車両とそれに同行していた救急車を攻撃した。これらの攻撃により、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、安全に活動できる状況にないとしてガザでの食料配給停止を決定した。この決定がイスラエルのねらい通りなのかどうかはわからない。また、ガザ南部では、「人道支援のための3時間」の間に、イスラエル軍はブルドーザーによって何軒もの家を破壊しているとのこと。

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■ ガザの情報が得られる主なサイトへのリンク

【抗議行動情報など】

全国各地でガザ攻撃に対する抗議行動が行われています。詳しくは下記のサイトをご覧ください。

【日本語】

[ガザ関連新着主要記事]

多くの日本語の記事をパレスチナ・アーカイブスで紹介しています。そちらを参照してください。

[ニュース・サイト]

【英語】

[パレスチナ発ニュース・サイト]

[イスラエル発ニュース・サイト]

[動画ニュース]

[ニュース・サイト]

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