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2009.01.18

「一方的戦闘行為停止」は「攻撃継続」に等しい/追記あり

Posted by:早尾 貴紀

 イスラエルが、ハマスと停戦合意をすることなしに、一方的に戦闘行為を停止するという。
 一刻も早く殺戮を止めなければならないことを考えれば停止することそのものは重要なことだ。
 しかし、 スタッフノートでも繰り返してきたように 、問題は占領そのものである以上、何一つ「解決」などしていない。
 占領があるところに抵抗が必ずある。イスラエルは抵抗を弾圧するために、何度でも武力行使をする。これが繰り返されてきた(イスラエルは「抵抗の弾圧」という構図を隠蔽するために、ハマスを挑発して反発を誘い、「報復」という口実を手にしているが)。

 イスラエル軍が駐留を続け、封鎖も継続するというのは、見た目の戦闘行為の一時停止ということにすぎない。「停戦」などではけっしてなく、「攻撃の継続」「軍事行動の継続」にほかならない。
 しかも、「一方的」というのは、いつでも「一方的」に戦闘行為を再開するということであり、また、05年の「一方的撤退」という一方的措置がその後の混乱を生んだという事実も忘れてはならない。

 問題はイスラエルのパレスチナ「占領」だということは、戦闘停止が戦略的に宣伝されているいまこそ、繰り返しておく必要がある。


 スタッフ・ノートに、 「イスラエルの「一方的」政策の起源と意図――西岸地区の併合的収奪を強化する」 を書きました。合わせてお読みください。

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