2010.04.24
イラン制裁に向けイスラエルの副首相が来日
Posted by:情報センター・スタッフ
外務省の発表によると、イスラエルの副首相、兼諜報相のダン・メリドールが4月26日と27日の2日間来日する。
「滞在中、メリドール副首相兼諜報相は、鳩山由紀夫内閣総理大臣、岡田克也外務大臣等との間で、日本・イスラエル二国間関係、中東地域の諸問題について意見交換を行う予定」とのこと。
メリドールは、4月12日に米国で行われた「核安全保障サミット」の際、公然の秘密として自国が核兵器を持っている後ろめたさゆえに参加できなったネタニヤフ首相に代わってサミットに参加した人物でもある。
今回の来日は、国連による制裁措置へ向けた対イラン工作の根回し、もしくは脅しが目的と思われる。
外務省のプレスリリースでは、うかつにも書きそびれたようだが、メリドールはイスラエルの「原子力相」でもある。そしてイスラエルは、中東で唯一の核兵器保有国である。誰からもなんのお咎めもないが、イスラエルは核兵器を持っている上に、米国と並んで世界でも屈指の好戦的な国である。
そんな国の原子力相のメリドールは、政権与党の極右政党リクードの党員。また、メリドールの父は、イスラエルのユダヤ人テロ組織イルグン(エツェル)のメンバーだったことでも知られている。
日本政府がイランを批難するなら、同じ理屈でイスラエルを批難すべきであり、イランの制裁に賛成するなら、同じ理屈でイスラエルの制裁にも賛成すべきである。政府は、イスラエルのペテンと脅しに屈してはならない。
外務省プレスリリー:メリドール・イスラエル副首相兼諜報相の来日